- 正社員の面接を受けてその場で即採用されてしまった
- でも合否の連絡は後日通知が一般的なはず…
- やっぱり当日に即採用する会社は怪しいのだろうか?
アルバイトでもないのに転職の面接時に即採用されてしまい、このような不安を抱えている人は多いと思います。
「じゃあ~出社日いつにしましょうか?」なんて正社員の面接で言われたら、誰でも「えっ?」と引いてしまいますよね。。。
第一、そんな簡単に正社員を採用するなんて大抵の人は予想しません。
仮にアルバイトの面接ならその場での採用も考えられますが、正社員の面接の場合は想定しない分その場で採用されても混乱するはずです。
ですが実際にその場で採用を告げる会社は意外と多く、その中にはブラック企業が紛れていることも多いんですよね。
「正社員の採用は嬉しい。でもここは保留か辞退を選んだほうがいいのだろうか?」
これが面接中に正社員採用された人の本音だと思います。
この記事ではそんな「面接中その場で採用された時に注意したい3つのポイント」と、その場での対応の仕方について解説していきます。
目次
その場で即決採用をされる時の3つのパターン
あなたが会社にとって「良い人材」だと判断だとされた
中小企業では良くある光景ですが、面接官が社長であったり採用決定権を持っている人の場合はその場で採用される確率は高いです。
これは応募者が会社の考え方や方向性にうまく順応していけそうな場合、会社側としても「人材確保」の面で確実に採用したいからなんですね。
- 決裁権のある人が面接をする中小企業では、採用スピードが速い
例えば応募者が面接する会社が一つだけという事は少ないですよね?
求職者が複数応募するのは当たり前なので、他社に獲られてしまう前に手を打ちたい。
会社側としてもそうそう良い人材は来ないため、どうしても採用したい場合は他の企業よりも早く採用を決断するんです。
こういった”会社と応募者との相性”や”フィーリング”的な面で即日採用されること自体は、特別珍しいことではありません。
会社が今すぐにでも人が欲しいくらい「人手不足」である
2つ目のパターンとしては、会社が常に人手不足である場合が考えられます。
実はこっちが注意の必要なパターン。。。
人手不足の理由は事業拡大を除くと、そもそも「離職率が高い」か「社内の問題で一斉に退職者が出た」かのどちらかです。
- 仕事内容がきついため離職率が高い
- 何か問題があり一斉に退職者が出た
実際に離職率が高い会社は「社員なんて入っても辞める」という前提で考える為、あまり丁寧に採用活動をしません。
特別態度が悪かったり問題を起こしそうでなければ、人手不足の解消を優先してスピード採用してしまう事がほとんどです。
この場合「どんな人材を取るか」ではなく「目先の人手を確保する」という事が目的のため、あっさりその場で内定をもらう事も珍しくありません。
1つ補足しておくと、こういった人の出入りが激しい会社は社員を「使い捨ての駒」のように使うのでおすすめしないです。
これは入社してみれば分かるはずです。
採用に力を入れていない会社がやる「とりあえず採用」
最後の3つ目は、採用に力を入れていない会社にありがちな「とりあえず採用」です。
中小企業で人材育成や会社の発展を考えない会社は、採用時に態度や経歴など最低限の判断だけで適当に数人を採用し様子を見ることがあります。
本来なら選考を重ねて1人か2人に厳選するところ6~7人まとめて採用し、その中から仕事に向いている人だけ使っていくパターンです。
こういう採用が雑な会社は入社後の人材育成を必ずと言っていいほどやりません。
- 何も考えずとりあえず適当に採用する
- 入社後の人材育成はせずに放置
- 勝手に育った人間以外は放っておく
つまりは上記のようなテキトーな会社です。
勝手に育った人間は雇い続け、仕事についていけない人間は辞めるまで放っておくのがお決まりのパターン。
採用され結果的に仕事が向いていた場合は良いですが、向いていなかった場合に会社からのフォローは受けられない場合がほとんどです。
面接中その場で採用された時に注意すべき3つのポイント
①面接官の態度から適当な印象を受けないかったかどうか
ここまで即決採用される3つのパターンを紹介してきましたが、次は実際に「当日採用された際の注意点」に移ります。
まず最初に、面接官の「態度」を思い出してみましょう。
基本的に面接官は代理でない限り、会社の中でもそれなりのポジションや権限を持っている場合がほとんどです。
そう考えると、その採用担当者の印象が会社そのものを表しているといっても過言ではありません。
つまり、「面接官の質=会社の質」と考えることができます。
些細なことでも構いません。一般的な正社員の採用面接として、違和感を感じなかったかどうかが重要です。
- 言葉使いが雑
- 態度が横柄
- 服装がだらしない
- 質問されない
- 質問に答えてくれない
実際面接での対応や態度が悪かったり、言葉遣いが雑だったなんてことはなかったですか?
「採用担当者は会社の顔」という見方は就職・転職時の知識としても有名です。
会社を見極める際の重要な指標として、活用してみてください。
②面接で具体的な質問や仕事に関する説明をされたかどうか
次は面接の「質」です。
今一度、面接のやり取りを思い出してみてください。
あなたに対する質問や仕事に関する説明がない「いいかげんな面接」だったと感じませんでしたか?
これはひとつ前の項目で違和感のポイントとして上げた「質問されない」の部分に該当します。
きちんとした会社であれば会社の考え方や仕事についていけるかなどを確認するために、あらかじめ質問を用意してくるものです。
何もなければずっと働くのが正社員ですから、会社側が採用時に慎重になるのは当たり前ですよね?
- どういう動機で応募してきたのか?
- 仕事を通して学びたいことはあるか?
- 今までどういった仕事を経験してきたのか?
最低でも上記のような面接者に対して質問するはずです。
仕事内容や待遇についても、応募者が面接で聞きずらい事に関しては「何か質問はありませんか?」と聞くのが基本であり常識。
もし面接でこういった基本的なやり取りがなかった場合、人手不足かとりあえず採用したいだけの会社かもしれません。
③社内の空気・社員の雰囲気が殺伐としていなかったか
最後は「場の空気」です。
面接で会社を訪れた際に、社内ですれ違う社員さん達の雰囲気や会社の空気は何となく感じ取れますよね?
例えば下記のような感じです。
- 活気にあふれている
- ピリピリして殺伐としている
- 熱意を持って働いている
この際に面接官が話していた内容や求人情報と、実際の現場から感じ取れる雰囲気のズレがないかを必ず確認しましょう。
面接で嘘はつけても、職場の雰囲気というのは隠せないものです。
例えば面接官が「うちは和気あいあい仕事をしていますよ」と言ったとしましょう。
でも実際の職場が殺伐とした雰囲気だったとしたら、ブラック企業が会社を良く見せようとしているだけ。
企業の中には面接の後に職場を見学させてくれることもあるので、見学できた人はその時の印象を思い出してみましょう。
面接当日に採用と言われたら最低でも1日待ってもらう「保留」がベター
では実際に即日採用されたらどうするのか?
面接の際にその場で「採用」と言われた場合は、まず採用に対して丁寧にお礼を言ったうえで、持ち帰って検討させてもらうのが一番安全です。
つまり「保留」ですね。
面接の場で「採用」と言われてしまうと、自分の気持ちや印象よりもその場の雰囲気に飲まれてしまう事が多いです。
それをグッと堪えてここまで書いた注意点を振り返り、冷静に判断する機会を作らないのはさすがに危険と言えます。
- 即日採用されたら取り合えず「保留」し、時間をかけて冷静に考えること
正社員を目指す理由に経済的・年齢的な事情あったとしても、焦らないほうが賢明でしょう。
会社がどの程度の猶予をくれるかは分かりませんが、まともな会社なら確実に数日は待ってくれるので心配もいりません。
仕事は何もなければ何十年も続けるものなので、時間を貰って考えた方が後になって後悔することも少なくなりますよ。
採用を「保留」する方法と、採用を「辞退」する方法
補足的にですが面接を受けて採用を受け入れた後に、「保留」「辞退」する場合の簡易的なやり方を書いておくので参考にしてみてください。
両方に共通するのは、できるだけ早いタイミングで連絡をするということです。
また企業側も時間を割いて面接をしてくれた点を考え、丁寧にこちらの気持ちを伝えることを心がけましょう。
採用を「保留」する方法
- 〇日に面接をさせていただいた〇〇と申します。先日は面接をしていただいてありがとうございました。
採用をいただいた件なのですが、突然のことであまりきちんと考えられませんでしたので、返答までに何日かお時間をいただけないでしょうか。
採用を「辞退」する方法
- 〇日に面接をさせていただいた〇〇と申します。先日は面接をしていただいてありがとうございました。
採用をいただいた件、申し訳ありませんが辞退させていただけないでしょうか。
※理由を聞かれたら「自分がその職種に抱いていたイメージと違っていた」など、面接官の気分を害さない理由がベターです。
ブラック企業を避ける為に予め会社の評判などを確認しておく
この記事で書いてきたように、面接の際にその場で採用を出す会社にも様々な背景があります。
なかでも皆さんが懸念する”ブラック企業への就職”を避ける為には、会社の評判をチェックしたり頻繁に求人を出していないかの事前調査は必須。
何も情報収集してない会社に即日採用を出されても、受け入れていいかどうかの判断基準が持てません。
恋愛でいうと、今日は初めて会った人に告白されてつきあうようなものです。
これは騙されるかもしれない会社に自分から雇ってくれと言っているようなもの。
もし最初から評判のいい会社だと分かって応募できれば、面接の場で即採用されても不安になる必要もありません。
就職や転職の際には事前に会社の情報を調べ上げ、質の悪い会社を見分けながら応募することが非常に大事です。