「えっ!?聞いていた話と全然違うじゃないか・・・」
今までにこんな経験はありませんか?
提示されていた給与と実態が大幅に違っていたり、あるはずの休日や保険が無かったりといった「おとり求人」は深刻な問題になっています。
実際には劣悪な労働・雇用条件を嘘をついて良く見せるということから、”求人詐欺”とも言われることも。
ただこの”おとり求人”。なかなか巧妙で罰則も与えられないため、無くなる気配がありません。
仕事を探している人にとってこれは結構な恐怖ですよね。(僕も過去に怯えながら求人見てました・・・。)
今日はそんな転職や再就職に向けて活動している人へ、おとり求人への対処法を書いていきます。
目次
「おとり求人」への対処法
転職活動はハローワーク以外の選択肢も検討する
知っている方も多いと思いますが、企業はハローワークへの求人を無料で出すことが出来ます。
「転職をハローワークに相談しようとしている人が知るべき5つの事実」という記事でも書きましたが、求人に費用が掛からないことからハローワークには悪質な会社が多いのも事実なんです。
“おとり求人はブラック企業が出している”という性質を考えると、仕事探しの選択肢をハローワーク以外にも持っておくことが重要と言えます。
では”ハローワーク以外”とはどんな方法か?例えば下記の様な方法です。
- 自分の知り合いなどのつてを頼る
- 民間の職業紹介会社を利用する
ハローワークにも良い求人はあると思いますが、実際にこういったおとり求人の事例が多いのもまたハローワークです。
国がやっているのでハローワークは信用しがちですが、求人掲載にあたっての審査などはほとんどされていません。
この事実をどう捉(とら)えるかです。
つまり国の機関で扱っている求人でも、会社の質はピンからキリまでで何の保証もないという事なんですね。
民間の職業紹介会社を利用する方法については「転職サイトとは?よくある疑問を初心者目線で優しく解説します」という記事を参考にしてみて下さい。
労働・雇用条件を面接や契約時に必ず確認する
正直に言うと、おとり求人を見分けることは非常に難しいです。
これは実際に働いている人に聞いたりしない限り、僕たちは求人情報で提示された条件を頼りに仕事を探すのが一般的だからです。
そうなると
- 入社面接の際
- 契約書を交わす際
これらの重要なポイントで、求人募集時の情報と違いがないか細かく確認する必要があります。
ここで「いや、給料とか休みがどれくらいかなんて聞きずらいでしょ・・・」と思う人が大半ですよね。
確かにそんなことを聞くと、どこかいやらしい感じがして気が引けるのが普通です。
ただここでは遠慮せず、気になることは全て確認しておきましょう。
逆にここできちんと質問できない大人しい人は、ブラック企業のいい”カモ”にされるだけですよ。
「求人や面接から気づけるブラック企業の見分け方」という記事でも書きましたが、面接を受けた会社があなたを騙していなければ、重要なことを確認したくらいで嫌な顔はされません。
逆にここで嫌な顔をされるようなら、あなたを騙そうとしているサインと受け取っていいです。
人間やましいことが無ければ、面接でいくつか質問されたくらいで態度が変わったりはしないものですよ。
何故かって、そのための”面接”ですからね。
働いてみて求人内容と違ったらすぐに会社へ即確認
ここまでやっても求人情報と実態がことなる場合は、会社に確認しましょう。
これは正直、対処法とは呼び難いですが契約内容と違うのであれば確認するしかありません。
むしろ会社の対応が変わるきっかけにも成りえるので、確認しておくほうがいいでしょう。
何故かと言うとここで単に求職者を甘く見ている会社なら、抗議することで待遇が改善されることもあるからです。
半端な経営者の場合、意図せず従業員から抗議を受けると”訴えられる”のを恐れて待遇を見直すんですね。
僕は賞与が出なかった会社で、同僚の抗議から賞与が支給されるようになった経験があります。
おおまかな目安として、実際に働いて下記の様な状況であれば会社へ確認してもいいでしょう。
- 給与が聞いていた額より低い
- 労働時間が契約より長すぎる
- あるはずの手当や休憩がない
ただ現実的にはこの時点で「おとり求人」に引っかかっています。
相手がまともな会社じゃない場合、契約条件通りになる可能性はかなり低いと思って下さい。
法律があるのに取り締まれない「おとり求人」
ここまで”おとり求人”の対処法について書いてきましたが、おとり求人についての理解を深めておきましょう。
おとり求人を取り巻く問題点。
まず1つ目は、普通に求人を出しては見向きもされない条件しか出せない会社が多いということ。
そして2つ目は取り締まる制度や法律はあるものの、実際には取り締まりが難しいということです。
職業安定法 第六十五条
八 虚偽の広告をなし、又は虚偽の条件を呈示して、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者
参照:労働政策研究・研修機構
実際には上記のような法律があるにも関わらず、おとり求人は後を絶ちません。
企業側は仮に何か追及されたとしても
- 徐々に条件通りにするつもりだった
- 契約時と経営状況が変わってしまった
などと曖昧にできるので逃げ道も豊富。
つまり資金的な余裕のない中小零細企業が、求人に嘘を載せて人を採用しても罰則なんてほぼ無いような状況なんですね。
だから「まぁ、こんなもんでしょ」っていうレベルで最初から嘘ありきの求人を出している訳です。
勘のいい人はお分かりだと思いますが、事前情報と労働・雇用条件が違う会社に僕たちが入ってしまう確率は非常に高いと言えます。
こうして、ブラック企業が求人詐欺をやっても何ら罪に問われないというのが大きな原因なんですね。
騙されない為には企業分析をすること
「おとり求人」に引っかかってしまうと、身動きが取れなくなってしまいます。
これは短期間で離職してしまうと職歴に傷がついてしまうため、辞めるに辞められない状態になるからなんですね。
実は詐欺求人を出す企業側も、「一度入社してしまえば職歴を気にして辞められない」ということを十分理解した上で求人を出してます。
つまり相手(企業)は確信犯なので、何の情報収集もせず情報弱者のまま就職活動を行えば簡単に向こうの餌食になってしまいます。
ですがこういった企業を避けたい場合、事前の企業調査をしておくことで”おとり求人”を回避できる可能性を高められるんですね。
例えば「キャリコネ」という”企業の口コミサイト”を使うと、その企業で実際に働いたことのある人だけが書き込める”リアルな口コミ”を閲覧することが出来ます。
“口コミ”と言っても2、3行の感想みたいなものではなく、実際の給与や休日から社風など”入社してみないと分からない実態”について書かれています。
完璧な情報収集力で就職活動をバリバリこなす人には必要ありませんが、無料で40万社以上の”企業実態”を覗くことが出来るため、就職活動に自信がない人は利用してみて下さい。
【この記事で紹介したサイト】
キャリコネ
https://careerconnection.jp/