- 年間休日107日の仕事が気になっている…
- 107日だと少ないのか多いのかイメージが沸かない…
- 年間の休みが107日だと内訳はどうなるの?
年間の休みが107日の仕事に対して、こうした疑問を持っている方は少なくないと思います。
実際、年間休日107日だと少なすぎる訳でもなく、かと言って多いかというと非常に微妙なラインなので見極めが難しいはず。
純粋な日数だけで見れば、一般的な年間休日の平均値である年間120日より「すこし少ないかな?」くらいが正直な感想だと思います。
- 年間休日120日(世間基準の優良会社)
- 年間休日107日(すこし少ないかな?)
あなたもそう思いませんでしたか?
年間休日に詳しくない方のほとんどが、恐らくこういった感想を持つはずです。
ただ、年間107日の内訳を見ていく上で、この”少しの差”が”とても大きな差”として響いてくる。
求人を見て「すこし少ないかな?」くらいに思っていた方だと、実は面食らうほどの大きな差があるんですよ。
この記事では、年間休日107日が多いのか少ないのか?また年末年始や祝日など休みの内訳についても徹底解説していきます。
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目次
年間休日107日の内訳
年間休日107日のイメージ
では早速、一番気になる年間休日107日の内訳から見ていきましょう。
業種などによっても異なりますが、年間休日107日の場合は日曜・祝日がお休みで土曜日が隔週で出勤になるようなパターンが多いです。
他にも週休二日で年末年始に2、3日の休みが入るようなパターンも考えられますが、これは少し極端なので最初の例で説明していきますね。
まず1年間は52週で成り立っているため、日曜が休みであれば年間で52日の休みとなります
これに隔週土曜日(2週に1回は出勤)休みだと、年間で半分の26日になります。
- 日曜(52日)+隔週土曜(26日)+祝日(17日)=78日(年間休日)
この時点では107日にまだまだ及ばないのが分かりますね。
記事冒頭で週2日休みと仮定しなかったのは、週休2日だとそれだけで年間休日104日に達してしまうからなんです。
年間休日107日の場合、それだと年末年始や祝日がほとんど休めない計算になってしまうので現実的ではないんですね。
少し話がそれましたが、次は上記の計算で出した年間休日78日に、祝日と年末年始・休暇を足していきましょう。
- 日曜(52日)+隔週土曜(26日)+祝日(17日)+休暇(12日)=107日(年間休日)
祝日に関しては2002年~2009年の年間平均値が17日とされているためここでは17日。
年末年始や夏季休暇、ゴールデンウィークの休暇は合計して12日と計算します。
休暇に関していえば、年末年始や夏季休暇・ゴールデンウィークが4日ずつ分配されるようなイメージですね。
もちろん業界や業種によってこの計算式は変わりますが、バランスよく内訳を算出しようとすると下記の様なイメージと考えて下さい。
※年間休日107日の内訳まとめ
- 日曜日・・・52日
- 土曜日・・・26日
- 祝祭日・・・17日
- 休暇等・・・12日
合計・・・107日
年間休日120日には僅かに届かない
年間休日107日では、一般的な休日日数とされている年間休日120日には届きません。
この年間休日120日が一般的とされるようになった理由は、カレンダー通りに土日・祝日が休めると、年間で120日前後になることからきています。
ここでは参考までに、年間休日120日の内訳を見ていきましょう。
- 日曜(52日)+土曜(52日)+祝日(17日)=121日(年間休日)
基本的にカレンダー通りの休みを貰える会社であれば、年末年始や夏季休暇なども取れることが多いため、実際はもう少しお休みが多いです。
とはいえ純粋な休日数で言えば14日ほどしか差がないため、「あまり変わらないのでは?」と考える方も多いでしょう。
ただ年間休日120日の場合、労働環境・待遇がいい会社が多いため有給まできちんと消化させてくれる確率が高い。
これがカレンダー通りに休めない会社だと、有給がきちんと取れなかったりします。
そう考えると、単純に14日だけの差とは言えなくなってくるんですよね。
有給を使えるかどうかが大きなポイント
ひとつ前の項目で触れた通り、カレンダー通りに休める年間休日120日の会社は、休日もきちんと整備されている場合が多いです。
この”整備”というのが何を指すかと言うと、有給・お盆休み・年末年始の休暇など「会社によっては取得できない休みをきちんと網羅している」という意味。
※休日が整備されている会社のポイント
- 有給休暇
- お盆休み
- ゴールデンウィーク
- 年末年始
なので年間休日107日と120日では年間の休日数的には14日ほどの差しかありませんが、全体で見た時に差が出る可能性は十分ある訳です。
そこで重要なのが「有給が取れるかどうか」ということ。
これが記事冒頭でお話した「大きな差になるポイント」なんですね。
※年間休日による有給取得イメージ
- 年間休日120日・・有給率高し
- 年間休日107日・・会社による
年間休日120日の会社ではご説明したとおり、有給もきちんと消化させてくれる可能性が非常に高いです。
対して年間休日107日の場合は有給の内容も会社によって様々。
年間休日としては14日の差であっても、有給を使えなければ結果としてさらに10~20日程度の差が出てくるんですね。
有給休暇については「有給休暇のない会社は違法?ないと言われた時に知るべき有給の実態」という記事で詳しく書いていますので、参考にしてみて下さい。
業種別の平均年間休日と比較してみる
ではこの年間休日107日、業種別に見た時にはどうなのか?
世のデータ好きの皆さま、大変お待たせいたしました。
厚生労働省の「就労条件総合調査」というデータを調べたので、これを参考にサクッと見ていくとしましょう。
まずズラーっと下にスクロールしてもらえると分かりますが、全業種の平均年間休日数は約114日になってます。
業種 | 平均年間休日の総数 |
---|---|
鉱業,採石業,砂利採取業 | 110.2日 |
建設業 | 113.1日 |
製造業 | 117.8日 |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 120.8日 |
情報通信業 | 121.7日 |
運輸業,郵便業 | 104.3日 |
卸売業,小売業 | 111.5日 |
金融業,保険業 | 121.0日 |
不動産業,物品賃貸業 | 114.3日 |
学術研究,専門・技術サービス業 | 120.8日 |
宿泊業,飲食サービス業 | 102.0日 |
生活関連サービス業,娯楽業 | 103.0日 |
教育,学習支援業 | 116.1日 |
医療,福祉 | 111.2日 |
複合サービス事業 | 122.6日 |
サービス業(他に分類されないもの) | 112.3日 |
平成28年調査計 | 113.8日 |
参照・参考元:平成 29 年就労条件総合調査の概況 – 厚生労働省
さらに業種別のデータと照らし合わせてみましょう。
すると、年間休日107日は運送業やサービス業など「休みが取りずらいと言われる業種」よりは多いというのが分かりますよね。
厚生労働省の調査データを参考に比較した結果、年間休日107日は全体の平均以下だという事実が浮き彫りになった訳です。
年間休日107日の立場、危うし・・・。
祝日や年末年始の休みは期待できる
さぁ、次は年間休日107日の祝日や年末年始について。
会社にもよりますが労働環境が悪いと言われている会社に比べると、祝日や年末年始の休みは期待できると言えます。
これは年間休日の内訳を計算した時にも説明しましたが、そうじゃないと年間休日107日の計算が合わないからなんですね。(わかる?)
祝日に関しては職種などによっても変わるため一概に言えませんが、最低でも年末年始や夏季休暇などは期待できると思っていいですよ。
この辺りは求人情報に詳細が載っている場合もあります。
ただ年間休日だけ記載されていて細かい説明が無い場合には、必ず企業側へ詳細を確認しましょう。
- 求人情報で嘘を言っている企業は多いので気を付ける
日本では企業へ応募する際に「給与や休日は聞いてはいけない」と言った風潮がありますが、求人情報に平気で嘘を載せる会社はとても多いです。
さすがに給料に関して細かく聞きすぎるのは微妙かもしれません。
ですが休日に関しては「事前に得られる情報で不明な点があった」と前置きすれば、特に問題視されることはないですよ。
むしろその会社に長く務めることを考えれば、事前に確認しておくのは当然の権利と言えるので確認してみましょう。
関連記事 >> 求人や面接から気づけるブラック企業の見分け方
年間休日107日の隔週土曜休みは意外ときつい
年間休日が107日だと隔週土曜日休みとなるため、どうしても出勤が続く週は疲れが取れずらかったりします。
これ、いつもは休みだけど臨時で週に6日働くとかであれば全然いけるんですよ。
ただずっと続くとなると話は別。疲れは年齢とともに抜けにくくなるので若い時はともかく体力的にきつくなる一方。
毎月、毎年、何十年と続くことを考えると、カレンダー通りに休める人がうらやましくなることは間違いないです。
もともと週1回しか休めなかった人からすれば天国かもしれませんが、隔週とはいえこの1日の差を甘く見ないことですね。
※同じような隔週土曜日休みの年間休日は、下記の記事を参考にしてみて下さい。
年間休日107日に対する世間の声
ここからは、年間休日107日に対する世間の声をいくつかご紹介していきます。
うちの会社、年間休日107日だから休日を増やせって意見が多いんやけど、それに答えて会社が「7月以降3回休み増やすわ!その代わり所定労働時間30分増やすわな」って言い出しやがった
— ぴょんすけじゃん (@pyooooon_suke) 2018年5月18日
年間休日107日って少なすぎるし年収が350万円から500万で管理職って言うのが笑える。管理職扱いにして残業代を支給しないのが狙いなんだろうけど法律上の管理監督者(管理職)の定義を一から勉強してから連絡してこい😊
— はーくん♂ (@startst12180427) 2018年5月7日
年間休日日数107日は控えめに言っても少ない
— たすくばぁ (@bkbkb) 2018年4月7日
年間休日日数97から来年107日になった嬉し~!!!!!
— ねろる (@neroru_neroru) 2017年11月25日
年間休日107日ってどう思う?土曜は隔週で昼まで。休み少ないかな? — 少ない。隔週はなんやかんやごまかされて休みなくなる https://t.co/0oia6ACIPd
— 配達員@ダンボール箱P (@senedesumusu) 2018年5月9日
年間休日107日は決して少なくはないが平均以下
この記事で解説してきた通り、年間休日107日は決して少なくはありませんが120日と比べるとやはり見劣りします。
単純な年間休日の日数で言えば14日程度の差ですが、年間休日120日の会社は有給などもしっかりしているので大きな差が出る可能性は高い。
そして年齢を重ねた時の自分の体力や家族との時間など、将来的な事を考えるのであれば年間休日120日の方がいいと断言できます。
また年間休日を比較する上で気をつけて欲しいのが、「求人に嘘を書く企業がいる」ということです。
例えば年間休日120日で求人を出して応募させ、採用後に結局働いてみたら全然休みがなかったということがあり得るんですよね。
現状ではそういった虚偽の求人を取り締まる法律がないため、自分自身で信用できる会社かどうかを調べるスキルは必須です。
働き始めてから「こんなはずじゃなかった・・・。」では遅いので、会社選びを行う際はしっかりと企業の事前調査を行いましょう。