- シフト制の仕事が気になるけどきついのかな?
- 休日の予定は立てずらい?休みの希望とかは出せるの?
- シフト制の正社員の求人ってどうなんだろう…
求人情報を眺めながら、シフト制の仕事に対する興味持っている人は多いと思います。
実際そのスタイルを好んで働いている方も多い「シフト制の仕事」ですが、正社員の求人も見かけることも多いですよね。
転職にあたって土日休みの仕事からシフト制の仕事を検討する人も多いので、休みのことなど気になることも多いはず。
僕自身シフト制の正社員をしていた経験があるので、シフト制の仕事に対する疑問にはかなり答えられる自信があります。
まず1つだけお伝えしておくとすれば、シフト制の職業はその特性をきちんと理解した上で選ばないと必ず後悔するということ。
浅い理解で手を出せば、必ず辞めたいと思うハメになります。
シフト制に詳しくない方は、まずシフト制正社員の実態をここで学んでいって下さい。
この記事ではシフト制の正社員で働いた人にしか分からない休日や実態、気になるメリット・デメリットなどについて解説していきます。
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目次
シフト制の仕事の休み・休日ついて
シフト制の仕事は出勤時間や曜日が流動的な分、会社に縛られていないような感覚があります。
ただ休日に関しては学生時代のアルバイトの様に、自分の都合優先で自由に休みが取れるわけではありません。
これは休みの希望が通らないこともある、と言うことです。
休みの希望も出せるには出せますが、他の人員との兼ね合いもあるので「頻繁に休みの希望を伝える」という行為は現実的じゃない。
簡単にまとめると、「要望を出せば必ず休めるほど自由ではない」という事ですね。
- 休日の希望が必ず通るほど自由ではない
企業によっては事前に申告することで、希望日に休める”希望休“をあらかじめ月に数回定めているところもある。(例:希望休 月4回)
ただシフト制の場合は基本、誰かに負担や不満が集中しないようバランスよく勤務日程を決める必要があることは覚えておくべきです。
普段の休みはシフト作成者にお任せして、「どうしても外せない用事がある時にだけ前もって希望を出す」というのがシフト制における無難な立ち回り方ですね。
【 シフト制の休日を上手く取得する方法 】
- 基本用事がない時のシフトは”おまかせ”で協力的に
- 「ここだけはどうしても」という時だけ申請する
シフトを作成する管理者には全員から色々な要望が寄せられるので、極力わがままは控えるのがベターなんですよ。
普段から協力的な態度を取っておくことで、いざ自分がどうしても休みたいときにすんなり休ませてもらえますからね。
いかにシフト制と言えど、正社員で毎週休みの希望を出すのは仕事上の評価を落とす原因になる可能性が高い。
自己都合の休日申請はほどほどに。と覚えておきましょう。
休日に関してはこのくらいにして、ここからはシフト制正社員のメリットを見ていきます。
シフト制の仕事で正社員として働くことのメリット
①平日の休みに役所や銀行・病院などに余裕を持っていける
シフト制の正社員で、一番のメリットとも言えるのがこの「平日休み」です。
土日が休みの一般的な会社員の場合、8時~17時などの形で仕事をしていると役場での手続きや病院などの公共機関に行けない状況が生まれる。
ただこれがシフト制の仕事であれば平日が休みになる確率は高いですし、早朝から始まるシフトなら仕事終わりにぎりぎり駆け込める可能性がある訳ですね。
なかでも一番助かるのは免許の更新。
基本的に免許の更新は平日なので、普通であれば有給休暇を取って更新に行くことも珍しくありません。
これが平日に休みが取れるシフト制の仕事なら、シフトを調整してもらうだけで行けたりするのが良いところ。
こういった生活する上で必要な用事を溜めることなく、上手く消化していけるのがシフト制・正社員の1番のメリットと言えます。
②時間帯と曜日によっては通勤ラッシュを避けられる
これもシフト制ならではの特権「通勤ラッシュの回避」。
少し遅めの時間から仕事が始まる日は通勤ラッシュを避けられますし、土日なら平日よりも平和な通勤が約束されます。
車なら渋滞を避けられますし、電車であれば座っていける確率も高いので通勤ストレスが軽減できるのがポイント。
僕の場合は電車だったので、通勤ラッシュに巻き込まれずに出社できるのが本当に嬉しかった思い出があります。
電車通勤の場合は往復の移動が楽になるだけで疲労感が全く違うので、案外馬鹿にできないメリットですね。
③きちんと休みが取れるなら連勤の数が少なくなる
シフト制の正社員で意外と盲点なのが「連勤の数」。
例えば下記のように週休二日制で土日休みの一般的な正社員を例にすると、通常5連勤の後に2日休むという形になります。
※週休2日とシフト制の連勤数を比較
- 週休二日 ⇒ 出・出・出・出・出・休・休
- シフト制 ⇒ 出・出・休・出・出・出・休
この辺りは好みが分かれるところですが、考え方によっては適度に休みを挟んでいけるという解釈もできるんですよね。
実際シフト制の仕事をしている方は、この「適度に休みを挟んでいける」スタイルを好んでいる人も多いです。
疲れやすい人や体の弱い人など、連休よりも休みを分けて取りたい人にはピッタリかもしれない。
ただ注意して欲しいことが1つ。これはきちんと休みが取れる企業の話です。
ブラックなところだと休日出勤や人手不足を理由に、平気で休みが取れないこともあるので要注意。
関連記事 >> 仕事で10連勤は違法?疲れているのが当たり前の環境で起こる問題点
シフト制の仕事で正社員として働くことのデメリット
①土日に休めないので家族や友人と予定を合わせずらい
これはシフト制・正社員の最大のデメリットで一番つらい部分かもしれません。
それはずばり「周りとの予定が合わせずらいこと」です。
相手が自分と同じ不定休の人であれば調整するだけですが、土日休みの友人や彼女と遊ぼうと思うとなかなか予定が組めません。
結局どちらかが相手に合わせることで解決しますが、お互い土日休みであれば最初から「じゃあ次の週末にでも」で済むところです。
- 友人や彼女と予定が合わせずらい
また、頭を悩ますのは冠婚葬祭や子供の行事への参加です。
結婚式を例に解説すると、式は基本的に土日休みの人を念頭に週末に組まれることが圧倒的に多い。
これがシフト制の正社員で働いている側からすると、招待を受けた式の日に休日を調整できるかどうかで毎回ヒヤヒヤします。
同じ理由で運動会など子供の行事も週末開催が多いため、家族のいる方は特に大変なんですよね。
- 子供の学校行事に参加しずらい
これらは有給で調整出来ることもありますが、土日が忙しいホテル業や飲食業などサービス系の仕事の場合は難しいと思った方がいい。
家族がいる人の場合はこれが大きな不満となり、仕事を変えたくなってしまう可能性は高いので「ある程度の覚悟」は必要です。
関連記事 >> 土日休みの仕事に転職したい!失敗しない為に知っておくべき5つの事
②働く曜日と時間が常に変動するので生活のリズムを作りにくい
若い時は気が付きにくいですが「生活のリズム」が不規則だと免疫力の低下を招き、体調不良になる原因を作ってしまいます。
一般的な週休二日で時間固定の仕事の場合、就業時間も休日も決まっているので生活に一定のリズムが出来上がりますよね?
これがシフト制の仕事であれば、早番と遅番という形で分かれる可能性が非常に高いです。
すると当然のごとく夜寝る時間や朝起きる時間、食事の時間は統一されない。
これによって生活リズムが不規則になり、体調不良を招く原因を作ってしまいます。
20代の若いうちは気になりませんが、年齢を重ねるにつれて生活リズムの乱れを「きつい」と感じることも多くなっていきます。
③シフト作成の関係上、連休が取りずらい
「シフト制の仕事の休み・休日ついて」の章でも触れましたが、シフト制の仕事は1日の仕事を無事に終えられる人員構成を考え、シフトを作成する。
その過程で人員を偏りなく配置していくことが多いため、基本的に連休になることはあまりないと思っていた方が良いです。
これは同じ人を2日連続で休みにしてしまうと、その人がいない穴をカバーするのに調整が必要になってしまうからなんですね。
そういったシフト制の事情を考えると、よっぽどの事情がない限り連休は存在しないというのがあなたにも想像できるはず。
ただそんなシフト制の正社員でも「連休を取る方法」はもちろん存在します。
シフト制の職場で連休を取る場合には、元々ある休日に有給を足して繋げる傾向が多いんですよ。
- 元の休み + 有給 = 連休
こうすることで、シフト制の正社員であっても何とか連休を取得することは可能です。
しかし、しかしですよ?
これもまたブラックな会社だと有給自体取れない場合があるので、その時はもう会社選びを間違ったと思ってひたすら後悔するしかない。
関連記事 >> 有給休暇のない会社は違法?ないと言われた時に知るべき有給の実態
④体調不良や病欠が出た場合に穴埋めが必要になる
シフト制の仕事特有の悩みですが、せっかくの休日にピンチヒッターとして駆り出されることがある。
土日が休みで週休2日の会社では、風邪をひいて誰かが欠勤してもピンチヒッターは誰もいません。
当然ですが、すでに全員が出勤しているのでせいぜい誰かの仕事が増えるくらいです。
しかしこれがシフト制の仕事であれば、その日休みの人がピンチヒッターになってしまうんですよね。
※シフト制におけるピンチヒッターの原理
- 土日週休二日 ⇒ 全員が同じ日に出勤して全員が同じ日に休む ⇒ 替えがいない
- シフト制勤務 ⇒ 出勤の人もいれば休みの人もいる ⇒ 替えがいる
正直なところ、余程外せない用事があるとかでない限り出勤する羽目になることがほとんどです。
休んでる側からすると「会社に捕まる」って感じかな・・・。
シフト制の仕事は決まった人員を配置があるため、非常時はどうしても穴埋めをしなければいけない傾向がありますね。
シフト制の正社員になる上で注意するべきポイント
さてさて、そろそろシフト制の正社員について理解が深まってきたころじゃないかと思います。
せっかくなのでここから先は僕が実体験から得た、 「シフト制の正社員になる上での注意点」について的を絞って書いていく。
ただリアルな実態を書いていくだけなので、シフト制の正社員へ転職を考えていない人は読まなくていいですよ。
職種自体がきつい・辛いと言われる職業に偏る点
シフト制・正社員の求人はあらかた見たよ、という人であれば気付くことが1つある。
それは、職種や職業が一般的に「きつい」とされている業界にかたよっているということなんですよ。
参考程度にシフト制・正社員の職業を並べてみます。
※シフト制・正社員の職種一覧
- 飲食店の店員
- 荷物の配送・配達員
- 介護職員
- ホテルの従業員
- コールセンター
- 店舗販売員
ほんの一例ですがこれらは全て重労働であり、かつブラックな体質の企業が多い職種や職業というのが分かる。
入社にそれなりの覚悟が必要なのはもちろん、ブラックな会社に入らないように注意することがいつも以上に大事になってきます。
まずこれがシフト制の仕事を選ぶ上で、一番大事な部分になる。
関連記事 >> “まともな会社で働きたい人”が、入社後に後悔しない会社を見抜く方法
生活が不規則なシフト制は健康維持が難しい
そしてシフト制の仕事は実際問題として身体への負担が大きい。
シフト制のデメリットでも解説した通り、「その一番の理由は休日も含めて、一定の生活リズムを保てないこと」なんですよね。
固定勤務制の仕事であれば、「起床時間・食事のタイミング・就寝時間・休日」などのパターンが大きく崩れることはない。
せいぜい残業で帰りが遅くなったとかその程度でしょう。
ただこれがシフト制の仕事だと毎日変動し休日も定まらないため、生活リズムが乱れがちになってしまいます。
※シフト制を生き抜く健康管理
- 睡眠時間の確保
- 栄養のある食事
- 定期的なストレス解消
睡眠時間の確保、栄養のある食事、定期的なストレス解消。
シフト制の正社員を目指す場合には、これら基本的な事にいつも以上に気を付けて生活する必要があります。
後々のことまで考えた仕事の選び方をする
今は20代で勢いのある若者でも、必ず30代を迎え40代・50代と年齢を重ねていきます。
ここまで触れてきた不規則な生活や体調面への影響を考えると、出来るだけ歳をとっても続けていける負担の少ない職種にしたほうがいい。
例えば「飲食業は年とってからキツそうだな。やめておこう。」とかそんな感じの自分基準でOK。
仕事を探す際は、誰しも今現在の自分を基準に職種を考えるものです。
ただシフト制の仕事で正社員になるのであれば、後々のことまで考えた上で職種を選んでおくと結果的に長く勤められる要因にもなる。
※シフト制の仕事の選び方
- 若いから出来る仕事 ⇒ いずれ転職する
- 後々まで考えた仕事 ⇒ 長く勤められる
そこを考えないで適当に仕事を決めてしまうと、30代に入る節目のタイミングや体力の衰えを感じた時に必ず「転職」の二文字が頭をよぎります。
そういった無用な転職を避けるためにも、仕事内容については時間をかけて考えておくほうがいいですね。
シフト制の仕事をしたい場合は会社選びを慎重にする
ここまで書いてきた通り、シフト制正社員の仕事には「良い面」もあれば「悪い面」もあります。
そんなシフト制の正社員について理解を深めた上でなお、シフト制の仕事をしてみたいと思った方も多いはず。
そういう人はただ1つ、会社選びだけは慎重にやりましょう。
これは記事の中でも触れましたが、休日や勤務時間が曖昧になりがちなシフト制の業界はどうしてもブラック企業が多い傾向にあるからです。
まともな企業なら働き過ぎだと思われるような環境でも、シフト制の仕事では”当たり前”で片ずけられてしまうこともしばしば。
仕事は40代や50代になっても続けていくものですよ。
いつも求人情報を眺めながら「なんとなく仕事を探しているような人」は、特に注意して会社選びをしてみて下さい。