- ひどい暴言を浴びせられて精神的に追い詰められた
- おかげで毎日萎縮してしまい仕事が手につかない…
あなたはパワハラ上司の被害に遭って、こんな状況になっていませんか?
どうしようもない上下関係の元に行われているとしても、ただ黙って耐えているだけでは何も変わりませんし誰も助けてくれません。
まずは上司(敵)のことを知り、徹底的に考え行動していくことでパワハラを少しでも回避していきましょう。
この記事では私が実体験から収集したパワハラ上司の特徴から心理状態、対処法まで全て解説していきます。
パワハラの定義
昨今ではニュースなどでも頻繁に取り上げられるパワハラ(パワーハラスメント)ですが、実際に職場で被害に遭うケースも多く、年々世間の関心も高まってきています。
このパワハラは要約すると、「業務に関係の無い、職場での個人攻撃」を指しますが具体的には以下の内容になります。
暴行・傷害(身体的な攻撃)
脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言(精神的な攻撃)
隔離・仲間外し・無視(人間関係からの切り離し)
業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害(過大な要求)
業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと(過小な要求)
私的なことに過度に立ち入ること(個の侵害)
上下関係を利用し、上記のような精神的・身体的苦痛を与える行為は絶対に許されません。ただ、こういった行為を平気で行う人間は皆さんが思っているより沢山います。
どんなに不条理な場面でも自分の身を守るために、まずは相手の事をしっかり分析しましょう。
パワハラ上司の特徴
人からの評価ばかりを気にしている
パワハラ上司は部下からすれば一見モンスターのような存在ですが、単独行動が多いので内心は「自分は周りからどう思われているだろうか…」と常にビクビクしています。
この「自分は周りからどう思われているだろうか」という不安こそ、上司がパワハラで人をコントロールするしかなくなってしまう最大の原因です。
自分に置き換えて考えてみて下さい。
知見があり仕事も出来る人が上司であれば、あなたは何も言われなくても勝手に尊敬し自ら積極的に上司に協力しているはず。
ですが、パワハラ上司は自分に実力がないことを心の中で自覚している為、人をコントロールできなくなることを極端に恐れます。
この「部下をコントロールできなくなる恐れ」が、上司をパワハラへと走らせます。
つまり、自分自身の実力不足を脅しで埋めようという訳ですね。
誰からも尊敬されていない
パワハラ上司は全くと言っていいほど誰からも尊敬されていません。
大事なことなのでもう一度言います。「誰からも尊敬されていません。」
家族や恋人、友人からも尊敬されていないでしょう。
私の経験上ですが尊敬されている人は多くの場合、人から敬われ大切にされています。
ここで少し想像してみてほしいのですが、人から敬われて大切にされている人間の精神状態を考えたときに、怒鳴ったりとかすると思いますか?
人が人を攻撃する理由のほとんどは「精神的に満たされていないこと」が原因なんです。
精神的に満たされている人間は、他人を攻撃したりはしないんです。
つまり、あなたを怒鳴りつけるパワハラ上司は、誰からも尊敬されず精神的に満たされていない可哀そうな人という事になります。
パワハラ上司があなたを怒鳴りつける理由
ストレスを解消したいから
上司も仕事をしている以上、様々なストレスを抱えています。
それなりの年齢とポジションになれば、部署の営業成績や人材の育成に頭を悩ませたり、上層部から詰められることもあるでしょう。部下の立場からすれば、そこは趣味なり何なりで適当に解消して欲しいところですがそうもいきません。
そうなったときに、上司のストレスの行き場があなたになり「ストレス発散の対象」にされることがあります。
あなたがやっていることに特に問題が無かったとしても、何かしらの理由を付けて無理やり文句を言ってくる事もあるでしょう。
上司の目的は教育でも指導でもなく、「怒鳴ってスッキリしたい」ただこれだけです。
こういった理性的に物を考えられず、すぐに感情的になる子供のような人間は多いのですが、上司の気分次第ですべてが決まるので対処が難しいと言えます。
少しの落ち度でも八つ当たりの標的にされてしまうので気を付けましょう。
劣等感を埋め、承認欲求を満たせるから
承認欲求とは他人から認められたい感情を指します。
基本的に優秀な人であれば、放っておいても周りから認められ評価されるので自己アピールというものを行う必要がありません。
ですが、人より劣っているという意識が強いパワハラ上司は「周りから認められたい・尊敬されたい」という気持ちが人一倍強く、いつも認められることに必死です。
本来、仕事で結果を残したりすることで承認欲求を満たすという行動が正しいのですが、優秀でなく努力もしなければ現実はそう簡単ではありません。
ですが、この承認欲求を明確な上下関係のもとに、安全かつ簡単に満たせるのが部下へのパワハラです。
自らの承認欲求が満たせない不安を、克服できない劣等感をあろうことか部下を怒鳴りつけて脅すことで解消しているんですね。
自分の威厳を保ち、思い通りに人を動かす為
会社組織が仕事を進めていくうえで上下関係は大事なものです。
本来、年齢などに比例して仕事の能力も高ければ問題はないのですが、年功序列が色濃く出ている会社ではそうはいきません。
上司本人は出来ないと思っていても「仕事はできないのに役職がついてしまい、部下をまとめなくてはいけない」という状況が普通に発生します。
そんな上司ほど部下を怒鳴って威厳を保ち、その恐怖をもって人をコントロールをしようとします。
自分も同じようなことをされている
こういったパワハラを行う上司の中には自分も同じようにパワハラを受けてきた、もしくは現在進行形で受けているという可能性があります。
会社そのものがパワハラ体質な場合、上司も間違いなくパワハラに遭っているはずです。
だからと言って許されるわけではありませんが、そのやり場のない感情が部下へのパワハラにつながるという事です。
まさに負のループですね。
怒鳴る上司の部下が陥ってしまう事
頻繁に怒鳴られると萎縮して新しいことに挑戦しなくなる
実際にパワハラ上司の被害に遭った方なら分かると思いますが、何度も怒鳴られてしまうと萎縮してしまい、それが体に恐怖体験として刷り込まれてしまいます。
こうなってしまうと無意識的に「怒鳴られないように無難に仕事をこなす」というスタンスになってしまい、新しい仕事などに積極的にチャレンジすることをしなくなっていきます。
当然ですが、キャリアアップが難しくなるので自分はもちろん、上司も会社も誰も得をしません。
怒鳴られた相手に恐怖心を持ち避けるようになる
当たり前なんですが、仕事をしていても上司のこと避けるようになります。
自分のことを怒鳴る人に積極的に絡んでいく人なんていないですからね。
ただ、ここでまずいのは職務上確認が必要な場面でもコンタクトをとるのを避けてしまい、トラブルに発展するケースです。
ですがこういう上司は「人に聞く前に自分で考えろ!」と勢いよく言っておきながら、いざミスが起きると「なんで俺に聞かなかったんだ!」ってなります。
ものすごく理不尽ですよね。
⇒ 理不尽な会社にウンザリ!耐える・辞める?を判断する5つのポイント
やる気を無くし仕事を辞めたくなる
ここまでくると完全に恐怖が植え付けられているので、何もやりたくなります。
怠慢で仕事をしたくなくなると言うのではなく、何かやれば怒鳴られる原因になってしまうので当然と言えば当然です。
この時期は出来るだけ上司の目につかないように、なんとかやり過ごすというのが限界だと思います。
かなりの確率で精神的に不安定になる人が多く、下手をすればうつ病に発展している可能性もあります。
⇒ 鬱病になったらどうしたらいい?仕事をしている社会人の向き合い方
パワハラ上司の対処法
その場は謝り、原因とされた点を改善する
怒鳴られながらも指摘されたことに対して素直に謝り、改善に努めましょう。
例えば仕事を雑にやっていると指摘を受けたら、誰から見ても丁寧に見えるように工夫をするといった具合に、上司の目につく行動を減らしていくことです。
オーソドックスですが、これが一番安全で確かな方法です。
普段から頼ったり取り入ってしまう
当たり前ですがパワハラ上司に人が寄ってくることはありません。
そこを突いて上司に頼ったり、相談事を持ち込むなどしてみましょう。
とっつきにくいイメージがあるので想像しずらいかもしれませんが、パワハラ上司は承認欲求に飢えている場合が多いので、頼ると意外と喜んでくれます。
パワハラ上司でなくとも、人から頼られて悪い気がする人間はいませんよね。
ただ、距離を縮めれば面倒なことも当然増えますので、バランスを考えて行わないと引き返せなくなります。
そういった意味ではかなりリスキーな方法ですね。
怒鳴られても萎縮せず毅然とした態度を取る
これは「私はあなたの脅しには屈しません」というメッセージを発信しているに等しいので、メンタル強めの方にしかできない方法です。
怒鳴られても萎縮しない、おどおどしない、パニックにならない。
こういった感情的な反応を一切相手に見せずに、指摘されたことに対して粛々と対処します。
こうなると上司は「あれ?こいつビビらないじゃん…」となるので調子が狂い、パワハラ行為が減少する可能性が多少あります。
ですが中には自分に恐れを抱かないことに腹を立て、余計にパワハラがひどくなる上司もいるのであまりおすすめできません。
また上司の性格によっても反応が異なるのでギャンブル要素がかなり高いです。
適度に接触を避け、怒鳴られるパターンを掴んで回避する
これまで何度となく怒鳴られてきたのであれば、ある程度のパターンがつかめているはずです。
どんな時に、どんな場所で、どんなタイミングで怒鳴られるか、これを研究したうえで極力接触しないように考えます。
ですがあからさまに避けてしまうと逆に相手の気に障ります。相手に気が付かれない程度に接触を避け、怒鳴られそうなシチュエーションをとにかく回避していきましょう。
証拠集めをしておく
昨今では暴言によるパワハラが録音証拠でおおやけになることが多く、ニュースなどでもたびたび取り上げられています。
相手からひどいパワハラを受けていればメールやチャットなど、様々なところにその証拠が残るはずです。
そういったパワハラの証拠をすべて集めておきましょう。
日頃の暴言から、職務上の不正と取れるような内容までとにかく全てです。
ただ、この証拠をもって相手と正面から戦うというのは、正直なところお勧めできません。
何故なら実際にそれでパワハラ上司を撃退できたとしても、あなたが会社にいずらくなる可能性があるからです。
ですから厳密には「対処法」ではなく、もしもの時に使える「保険」のようなものかもしれません。
証拠集めは「自分がどんなに不利な状況にあってもパワハラを証明できる」という、精神的な支えとして考えるのがベターです。
怒鳴る上司に我慢をしても無駄
パワハラが急に無くなるなんてことはない
パワハラで怒鳴る上司が、急におとなしくなるなんてことはありません。
仮にあなたの仕事に問題点があり、その指摘をする上でのパフォーマンスで怒鳴っているのであれば、あなたの成長とともに怒鳴られることは無くなっていくでしょう。
ですが自分勝手な理由で怒鳴っている場合は無くなるどころか、さらにエスカレートしていくしかありません。
「頑張っていれば、いつかきっと怒鳴られなくなるはず」といった考えは捨てた方が賢明です。あなたに落ち度がなくても、普通にパワハラは行われるでしょう。
いつまでも仕事で評価されることはない
パワハラ上司の下で働いている場合は、いつまでもあなたの仕事が評価されることはありません。
何故なら仕事が評価され出世をするには、上(偉い人)から引き上げてもらうしかありませんが、そこには当然パワハラ上司も含まれます。
例えばあなたの仕事ぶりが役員の目に留まり、昇進を検討する際にパワハラ上司に意見を聞くこともあるでしょう。
役員は現場を知らない場合が多いので、上司に人事の決定権はなくても意見を求められる可能性は大いにあるんです。
ここで上司があなたに不利な発言をしてしまえばすべてお終いです。
あなたがどんなにいい仕事をして会社に貢献しようとも、飼い殺しのような状況が続く羽目になります。