「造詣が深い」の意味・反対語・例文集とその正しい使い方

医療分野に造詣が深い人

このページでは「造詣が深い」という言葉の意味や使い方などを、例文を交えて分かりやすく解説していきます。

「造詣が深い」の意味

「造詣が深い」とは学問や技術・芸術など特定の分野において深い知識を持っていることを指します。

 
主な用例としては「彼は専門外の医療技術に関しても造詣が深い」といった、特定の対象に対する知識や見識の深さを表す際の表現と言えるでしょう。

 
言葉の度合いとしては「知識を持っている・詳しい」というレベルではなく、「誰も追いつけないほど極めている」位の感覚が近いと言えます。

 
また、読み方について補足をすると「造詣(ぞうし)」と誤読してしまう方が多いですが、「造詣(ぞうけい)」が正しい読み方になります。

  • 正しい読み方・・・「○造詣(ぞうけい)が深い」
  • 誤った読み方・・・「 × 造詣(ぞうし)が深い」

「造詣が深い」の使い方

「造詣が深い」という言葉は使われる対象が主に学問や技術・芸術などの分野とされている為、それ以外の分野に使うと少し不自然さをを感じるかもしれません。

 
例えば下記のように、”家事に関する知識がある”という事を表すときに「造詣」を使った場合、少し不自然さを感じてしまいますよね。

  • 不自然な例・・彼は家事に関する造詣が深い
  • 自然な例・・・彼は家事に関する知識が豊富だ

 
これは造詣という言葉を使う分野が「学問・技術・芸術」など、一般的に難しく※高尚だとされている物事に多いことの現れだと言えます。

 
例えて言うなら美術・音楽・歴史・文化・文学・医療などがそれに当てはまります。

 
仮に例文の「家事」の部分を「医療技術」に置き変えてみると、造詣を用いた表現が自然に見えるのが分かりますよね。

 
また「造詣」という言葉自体、他人を褒めたい時に尊敬の念を込めて使うという傾向があるため、上記でも説明した”他の人が簡単には極められない分野”に対して使うとより自然に見えるでしょう。

 
あまりないとは思いますが「私は○○に関する造詣が深い」など、自分で自分のことを表現する言葉としては不自然なので注意が必要です。

 
【※】高尚・・・程度が高く上品であること。立派なこと。

「造詣が深い」の例文

ここでは「造詣が深い」という言葉の意味と使い方を知った上で、よりイメージしやすいように具体例をいくつかご紹介します。

  • 私の好きな作家はイギリス音楽に造詣が深く、作品からもその影響を感じさせてくれる
  • 彼は優れた建築家だが美術に関しても造詣が深い
  • 叔父はITを駆使した最先端技術への造詣が深いことから度々雑誌に取り上げられている
  • 姉は自国の文化だけにとどまらず、他の様々な国の文化に対しても造詣が深い
  • 歴史への造詣が深い人と会話をするのは非常に有意義だ

 
これらの例はいずれも専門的な分野に対して使われており、決して大げさな表現にはなっていないことが分かると思います。

 
造詣という言葉を使う際には”対象となる物事の専門性の高さ”を意識することで、より自然な使い方が出来るでしょう。

「造詣が深い」の反対語

「造詣が深い」という言葉に明確な反対語は存在しません。

 
意味を理解していないと「造詣が浅い」や「造詣が無い」といった表現を考えてしまいますが、「造詣」という言葉自体に”特定分野への知識や理解が深く優れている”という意味があるため、これでは言葉として成立しなくなってしまいます。

 
これは「造詣が深い」という言葉が優れた知識や技術がより素晴らしいものであるという表現なので「造詣が深い」という一つの言葉だと考えられるためです。

  • 「造詣が深い」は「造詣」+「深い or 浅い」ではなく、それ自体が一つの言葉

 
こういったことから、反対語としては「知識が浅い」や「詳しくない」といった表現が近いと言えます。

「造詣が深い」に関するまとめ

ここまで書いてきた通り「造詣が深い」は特定分野に対しての深い知識があり、非常に精通しているという意味を持ちます。

 
使用する対象が特定の分野に限られ、自分自身に対して使う言葉ではないため実際に使用する機会はほとんどないと言っていいでしょう。

 
ですが仕事などで相手方の趣味などが専門分野である場合に、深い知識や見識に対して尊敬の念を込めて使う事で良い印象を与えることも期待できます。

 
使用する際は不自然にならないように、対象が”専門性の高い分野かどうか”という事に気を付けて使いましょう。

 

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