このページでは「たしなめる」という言葉の意味や使い方を、例文などを交えて分かりやすく解説していきます。
「たしなめる」の意味
「たしなめる」とは相手の良くない言動に対して注意をするといった意味で使われます。
一般的によく見かける使い方としては「新入社員の勝手な行動をたしなめる」など、目下の人に対して注意を促す形が多いと言えます。
「たしなめる」の使い方
“たしなめる”という言葉は相手の良くない言動に対して注意をするという意味を持ちますが、気を付けたいのは自分より上の立場の相手に使う言葉ではないという事です。
もし自分より上の立場の人に対して間違いを指摘したり注意を促す場合には、「たしなめる」ではなく「いさめる」という言葉を使った表現が正しくなります。
この2つの言葉の使い分けを間違わなければ、誤った使い方をすることも少なくできるでしょう。
目下の人の良くない点について注意を促す
◆諫める(いさめる):
目上の人に対して良くない点を指摘する
「たしなめる」の漢字
“たしなめる”という言葉の漢字変換には「窘める」と「嗜める」の2つが出てくると思います。
例えば「相手の良くない言動に対して注意をする」という意味の場合は「窘める」が正しい漢字表記になります。
○:窘める ×:嗜める
“嗜める”には「嗜む(たしなむ)」という言葉と同じ漢字が使われており、この”嗜む”には「何かを好んで行う事」という意味があるため、当ページで解説している「たしなめる(窘める)」とはまったく意味が異なります。
漢字変換の際に出てきてしまう理由としては、”嗜む”という言葉を使う際に
といった使い方をする事があるためだと考えられます。
この点について詳しく書かれている情報はあまりありませんが、漢字変換を間違ってしまうと意味が通らなくなってしまう為、気を付けたいポイントの一つです。
「たしなめる」の具体例と例文
ここまで「たしなめる」という言葉について理解を深めてきたところで、実際に使う際のイメージがしやすいように具体的な例をいくつか挙げていきます。
- 子供の向こう見ずで浅はか考え方をたしなめる
- 「いい加減にしろ!」と父親からたしなめられる
- 上司にたしなめられて元気のない同僚
- 言葉遣いが良くないのを兄からたしなめられた
- 大事な時期に勉強しない弟を厳しくたしなめた
上記の具体的な例では、全て目下の人に対して注意を促すという形が取られているので分かりやすい形になっていると思います。
試しに例文中の「たしなめる」に「注意をうながす」という言葉を当てはめてみても意味が通るのが分かると思います。
「たしなめる」の類語
窘めるの類語を理解しておくと、その場のシュチエーションに応じて適切な言葉を選択することが出来るため、覚えておくことで非常に役に立ちます。
以下では「たしなめる」の類語をいくつか挙げていきたいと思います。
- 咎める
- 批判する
- 扱き下ろす
- 非難する
大体が同じような意味の言葉ですが、文章などではその場その場で最適な言葉が変わってくるため覚えておくと便利です。
「たしなめる」に関するまとめ
ここまで述べてきた通り「たしなめる」とは、目下の人の良くない言動に対して注意を促すという意味を持っています。
シュチエーション的にはよく使う場面がありそうですが、「注意する」という言葉の方が浸透していて使い慣れている人が多い為、あまり使用頻度が高いとは言えません。
積極的に使う言葉というよりは、会話や文章の中に出てきたときに意味を理解できればよい言葉と言えますね。
普段の生活の中で無理に使おうとしてしまうと違和感が出てしまう為、基本的には「注意」など同じ意味合いの使い慣れた言葉を使う事をおすすめします。