ブラック企業を辞めたい人が知っておきたい「会社との最後の戦い方」

ブラック企業を辞めたい人

辞めたくても辞められない?退職は必ずできる

訴えると言われても気にしなくていい

ブラック企業に退職を申し出た場合、「退職するなら訴えてやる!」と脅されることがありますが、無視してかまいません。

 
淡々と退職届けを出しましょう。

 
「社員が辞める→会社の損害になる→だから訴える」という構図で社員を脅す会社がありますが、法的知識のない中小企業の経営者が苦し紛れに言っているただの脅しです。

 
いかにも正当性があるかのような言い方をしてきますが、これはただのこじつけ。

 
まともな会社は別として、そうでない会社は「これくらい言っておかないと舐められる」くらいに思っていますからね。

 
まずは「社長や上司=人間的にも優れている」という考え方から捨て去りましょう。

 
そもそも考えてみて下さい。

 
こんな「辞める奴は絶対訴える!」なんて考え方がまかり通っていたら、日本中の会社で社員が辞めるたびに裁判が起きて大変なことになっています。

 
退職裁判だらけになって、他の裁判は出来ないでしょうね。

 
第一こんなおかしな考え方が日本中で通用してたら、怖くてどこにも就職できないですよね?

 
おまけに弁護士さんは仕事を探す必要がなくなって相当潤うはずです。

 
そのくらい「退職したら訴える」という発言には無茶があるという事です。

会社は退職の意志を拒否できない

会社は退職を認めない・退職届を受け取らないといった事は出来ません。つまり従業員の退職意志は受け入れなければいけない立場にあります。

 
もしこれが可能なら、一度就職した会社からは出られなくなることになるので理解しやすいかと思います。

 
これは単純に働いている労働者側の権利が尊重されるためです。

 
実際に社長や上司に退職の意志を伝えた場合、「ダメだ」「辞めさせない」など強気な発言をしてきますが、これには何の効力も意味もありません。

 
退職というものは、労働者が退職届を出して二週間が経過してしまえば成立してしまいます。企業側はそれを拒否することは出来ませんし、退職日以降の拘束も出来ません。

 
よく「退職には1ヶ月ないと、いや3ヶ月かけて引継ぎを…」なんて考え方がすっかり浸透してしまっていますが、これは企業側が勝手に植え付けたイメージで、民法上では退職届の受け取りから二週間で退職できることになっています。

 
つまり、会社が何を言ってこようと退職届さえ出してしまえば退職できるという事です。
ここに一切の例外はありません。

 
ですが、会社によっては辞めさせない為に退職届を受け取らない事もあります。こういった場合は内容証明郵便を使って退職届を確実に受け取らせましょう。

 
この方法で会社に退職届を送付すれば、確実に退職届を受け取らせることができます。

必要な話し合いと手続き以外はすべて無視

裁判だなんだと脅しをかけたり、強気の態度で対抗しても退職の意志が変わらないと分かると、会社側は情に訴えかけ涙を見せたり話し合いを望んだりしてきます。

 
ですが、具体的な退職期日や引継ぎ内容など、退職に必要な話し合いと手続き以外に関しては全て無視してかまいません。

 
もちろん横柄な態度はとらず、丁寧に断ります。

 
何故かというと、社員が会社を去る意思が固いと見るや否や「泣き落とし」にかかるのはブラック業経営者の常套手段で、「話し合い」と題されるものは確実に退職期日の引き延ばしか遠回しな引き留め行為がほとんどです。

 
また、これまで会社が脱税などの悪事を働いていた場合には、その事実を通報されないようにするための和解的な話し合いになることもあります。

 
つまり、あなたの為ではなく「自分たちの為の話し合い」がしたいという事です。

 
本当にブラック企業を辞めたい人は、こういった相手の思惑通りの行動を絶対にしないでください。

 
自分の将来の為に「お世話になったから」という気持ちと「優しさ」はいったん捨て、退職に必要な行動だけに絞りましょう。

 
ここできちんと線引きをしなければ、変に優しい人や優柔不断な人はブラック企業を辞めることは出来ません。

ブラック企業で無理をして働いても良いことがない

辛くても苦しくても、無理をして頑張る人がいます。

 
「頑張る」という事は良いことですが、ブラック企業で無理をして働いても何も良いことはありません。

 
ブラック企業であれば、働き続けても月収は期待できないでしょうし残業代も出ない。

 
お金は貯まらないし、毎日体は疲労感でいっぱい。正直に言って喜ぶのは会社だけです。

 
あなたは無理をしてでも働き続けることが正しいと思うかもしれませんが、家族や恋人が実情を知ったら「辞めた方が良い」と言ってくれるはずですよ。

 
頑張っても頑張っても報われない場所で努力を続けることは、正しい努力の方向性とは言えません。

 
例え無理をして働いたとしても、最後に待っているのは退職という逃げ道を作れずにパワハラやストレスに負けてしまい、「うつ病」になる最悪の未来だけです。

ブラック企業を辞められないのは真面目な人

ブラック企業を辞められずに困っている人の傾向として以下の内容が挙げられます。

  • 真面目な人
  • 優しい人
  • 従順な人
  • 素直な人
  • 断るのが苦手な人

 
見ていただくと分かるように、人として真っ当な性格の人たちが辞められずにいます。

 
こういった正確に該当する人は、会社の待遇や環境が悪くても会社側を疑ったり責め立てるようなことをしません。

 
会社側が「社員の頑張りが足りないから環境が整備できない」などと言おうものなら、真に受けて自分を責めてしまうでしょう。

 
優しい人は「人を疑う」という事をしません。なんでも真に受けてしまいます。

 
社長や上司から「お前はやめられない」と言われれば、それを真に受けて退職の意志を取り下げてしまうかもしれません。

世の中にはまともな企業もある

もし最初に入社した会社がブラック企業だった場合、「全ての会社がブラック企業なのでは…」と疑ってしまいがちですが、決してそうではありません。

 
そもそも、世の中退職するだけで「訴えてやる!」なんて脅迫してくる会社ばかりだったら、皆仕事が続かないでしょう。

 
そういったごく一部のモラルの低いブラック企業は、求人内容を見れば大抵は見抜けますし、一度ブラック企業を経験したあなたなら、最悪でも面接のときに「違和感」を感じ取れるはずです。

 
つまり、会社情報や求人内容などの下調べと、ブラック企業に勤めた経験があれば大抵は避けられるという事になります。

 
とはいえ、一度経験したブラック企業のイメージは簡単には消えないですよね。

 
一度ブラック企業に勤めてしまうと辛い経験から疑心暗鬼になってしまうかもしれませんが、まともな給与や労働環境を提供してくれる会社や、パワハラ行為をしないまともな上司は存在します。

 
転職を「リスク」と捉える人もいますが、ブラック企業でこき使われ続ける人生の方がよっぽどリスクが高いと言えるでしょう。

 
最近ではブラック企業からの転職はもちろん、自分の理想の為に積極的に転職をする人など、一つの会社に勤め続けるという価値観が終わりを見せ、「転職」という行動が一般的になってきています。

 
転職回数というのも現代の価値観ではそこまで重要視されません。何故かというとその転職に説明できる意味があれば、転職をしても何らおかしくない時代だからです。

 
ブラック企業を辞めたいと考えている人は、自分の将来の為にもより良い企業に転職しましょう。

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