試用期間中に辞めたいなんて言えない…それでも退職したい時の注意点

試用期間のうちに仕事を辞めたい人
  • 新卒で入社したけど仕事を続けていく自信が無い…
  • 面接で聞いていた待遇や労働環境が実際と違いすぎる…
  • 用期間中だけどもう会社を辞めたい…

 
様々な面で自分とは合わない会社に入ってしまい、試用期間中に辞めたいと思ってしまう事ってありますよね。

 
とはいえ正社員として入社したばかりで「辞めたいなんて言えない…」と言うのが本音だと思います。

 
でも実はその逆で試用期間は会社と自分のお見合い期間だからこそ、むしろ試用期間中に辞めたいと言った方がいいんですよね。

 
実際待遇や労働環境などが事前の説明と違っていたり、仕事内容や社風などに違和感を感じたまま採用されても結局は長く続きません。

 
人によってはそんな状態でも言い出せずに我慢してしまい、仕事はおろか体調面や精神面にも支障をきたしてしまう人もいるので尚更です。

 
この記事ではそんな「試用期間中に辞めたい」なんて言えないけど、それでも退職したい時の注意点について解説していきます。

簡単に「試用期間」の仕組みを理解しよう

試用期間とは、会社側が入社してくる人材の能力など仕事に対する適性を判断するための期間です。

 
つまり、「本採用する前にちょっと様子見させてね」って期間なんですよね。

 
大抵は3~6ヵ月ほどの期間で適性を見極め、その後に本採用とされるのが一般的ですが、会社によってはそれまで”仮採用”という形を取るところもあります。

 
形としては会社側が人材を見極める期間という位置付けですが、雇用される側からしても本採用となる前に仕事に対する適性を判断できる機会と言えます。

試用期間中の退職は出来るのか?

試用期間中の退職に思い悩んでいる人

試用期間でも辞めることは自体は可能

前の項目で触れたように、試用期間は企業側が人材の適性を判断する期間なので辞めること自体は可能です。

 
ただ試用期間中だからと言って、簡単に辞められるという訳ではありません。

 
試用期間中であっても正社員の退職と同じ手順を踏むことが必要になるため、最低でも退職日の2週間前までには退職の意志を告げておく必要があります。

 
正式採用になっていないからといって、即日退職を迫ったり無断欠勤をして音信不通になるような行為は出来ないという事ですね。

正社員になってからだと辞めにくい

違和感を感じながらも辞めようかどうか迷う人は多いと思いますが、悩んでいるうちに試用期間が終わってしまうのが一番問題です。

 
雇用される側としても、試用期間は雇用関係を続けていけるかを確かめる期間なので、きちんと結論を出しておいた方がいいでしょう。

 
実際に試用期間が終わってから辞めようとすると、配属先や持ち場なども既に決まっている場合が多いため非常に辞めにくくなります。

 
会社側としても試用期間にそれなりの教育コストをかけているため、正式採用後の退職はそれなりに手間がかかると考えた方が良いでしょう。

試用期間中の退職は恥ずかしい?

試用期間中の退職となると、大抵は入社から3ヵ月以内でしょうから周りの目も気になってしまいますよね。

 
ただ一番大事なのは周りの人の反応ではなく、自分に合う環境のなかで納得して働き続けられるかどうかという部分です。

 
その仕事を続けることで幸せを感じる人もいれば、不幸に感じる人もいるでしょう。

 
退職を積極的に勧めることはできませんが、試用期間は会社との相性をはかる期間でもありますから「試用期間で退職=恥ずかしい」というのは違うと言えます。

試用期間中に辞めたい理由~これは仕方がない

辞めたくなるような環境や条件

会社の仕事量に自分の能力が追いつかない

実際に業務にあたるも自分のスキルではまったくついていけず、能力不足を感じて精神的に追い込まれる人も少なくありません。

 
また、ミスマッチと言う意味では自分のやりたい仕事内容と大きくかけ離れていたという理由も多いです。

説明とは異なる長時間労働や残業代の未払い

入社時の説明とは大幅に異なる労働条件や給与など、最初から不信感を抱いてしまうような職場は退職者も多いです。

 
残業代を「試用期間中だから」という理由で支払わない会社もありますが、これは立派な違反行為です。

パワハラやいじめなどを受ける異様な職場環境

誰もが新人に対して優しい訳ではありませんが、怒鳴られたり嫌がらせなどのパワハラ行為を受けるのは普通ではありません。

 
劣悪な労働環境の中では精神的に参ってしまう確率も高いため、長く勤めることを難しく感じる人も多いです。

体調面や精神面に支障をきたす場合は要注意

精神面や体調面に支障をきたしている人

何ごとも忍耐強く取り組むのは良いことですが、我慢し過ぎが原因で精神的におかしくなるくらいなら、仕事に対してきちんと考える時間を作りましょう。

 
真面目な人ほど辛さに耐え続けてしまい、精神的に追い詰められてしまう傾向があるからです。

 
前提条件として私たちは生きていくために働いているのであって、働くために生きている訳ではありません。

 
食事が喉を通らなかったり、心療内科に通うほど追い詰められている場合は会社に相談するなどして休みをもらいましょう。

 
体調の回復はもちろんですが、少しゆっくりする時間が出来れば落ち着いて今後のことも考えられるはずです。

 
人間誰しも向き不向きがありますから、深く考えすぎて立ち直れなくなってしまう状態だけは避けたいですね。

すでに辞める意志があるなら行動は早い方が有利

転職を考えるなら早めの行動

退職を迷っている場合はよく考えたほうがいいですが、辞める決心がついているのであれば早めに行動した方がいいかもしれません。

 
少し前の項目でも触れましたが、試用期間が終わってからだと辞めずらい状況になってしまいますし、結局そのまま働き続けてしまうこともあるからです。

 
退職を切り出すのは気まずいうえに面倒ですし、仕事や職場環境に違和感を感じていても”取りあえず”と言う気持ちで続けてしまう人は実際多いです。

 
ただそうやって目的もなく時間を過ごしてしまうと、いざ自分がやりたい仕事に転職をしたいと考えた時に、「年齢」が必ずネックになり転職できません。

 
これは「転職をする」という行為において、やはり応募者側の実力がハッキリと分からない以上、「年齢=将来性」と捉える傾向がある<ためです。

 
もし、どうしても「こういう職種でこういう風に働きたい」という明確な意思があるのであれば、1歳でも若いうちの方が叶いやすいのは確かですね。

納得してもらいやすい退職理由の一例を紹介

納得してもらいやすい退職理由

自分が想像していた仕事と違う

仕事内容や勤務時間・業務レベルの差などが原因の場合は、この退職理由で相手に通じます。

 
加えて想像していた仕事内容とのずれや、周りとの業務レベルの違いなど退職を考えるに至った具体的な内容を加えて伝えましょう。

 
こういった「想像とのずれ」や「能力的な問題」に関しては、相手側も「時間が解決していくはずだから」といった返答をしてくる場合がほとんどです。

 
なのでそういった時は変に黙ってしまわずに、「申し訳ありませんが退職させてください」と退職の意志が強いことを伝えましょう。

想像していた社風と違っていた

待遇や評価基準・職場環境の悪さなどが原因の場合は、この退職理由で無難にまとめあげることが出来ます。

 
ただこういった社風や会社の考え方に関する内容は、会社の根本的な部分にあたるため非常に扱いが難しくなると思って下さい。

 
下手をすると会社批判と取られることもあるため、具体的すぎる言及は避け「想像と違っていて自分には合わないと感じました」とだけ伝えましょう。

 
相手側も「自分には合わない」と直球で告げられれば、引き留めても上手くやっていける可能性は低いため深追いしてこない場合が多いです。

退職意志の正しい伝え方とトラブル防止策

退職意志の伝え方

電話やメールではなく、必ず口頭で伝えること

退職意志の伝え方は様々ですが、電話やメール等ではなく時間を作ってもらい口頭で直接伝えるようにしましょう。

 
今はメールやLINEなど連絡を取る手段が多数普及しているため、大事なこともこういったツールを使って済ませがちですが、マナーや礼儀の面から考えるとナシだと言えます。

 
試用期間中に「辞めたい」と伝えるのは確かに勇気がいりますが、だからと言ってお手軽に済ませてしまうと円満退職が難しくなってしまいます。

 
辞めると決めたのであれば短期間でもお世話になった上司には礼を尽くし、誠意ある対応を心がけましょう。

トラブル防止のため退職願も提出できれば尚良い

退職の意志を口頭で告げられるなら、トラブル防止のために退職願も提出できるとより確実です。

 
口頭で退職の意志を伝えるだけでも問題はありませんが、退職の意志を「仕事がきつい」くらいに解釈されることもあるため、念のため退職願もあった方が安心という事です。

 
あなたとしては「辞めたい」という意志をハッキリ伝えたつもりが、会社側は「そんなことは聞いていない」となってしまうとトラブルになりかねません。

 
現に対面で1対1のコミュニケーションを取っても、相手の都合のいいように解釈されることも少なくないため、こういった予防策は事前に準備しておいた方がいいでしょう。

働いた分の給料についてもきちんと確認しておく

例え試用期間中に辞めることになったとしても、それまで働いた給料に関してはきちんといただきましょう。

 
これは残業代と同じで「試用期間中だから」と払わなくていいものではありません。

 
会社によっては迷惑料として払わない様なところもあるようですが、労働の事実がある以上は働いた分の給料は払う義務があります。

 
試用期間中に辞めるということを負い目に感じてしまい、請求しない人もいるかもしれませんが、きちんと貰う権利がある以上は請求しましょう。

 
※余程ひどい会社でない限りは支払ってもらえるため、あまり心配しなくてもいいと思います。

試用期間中の退職が次の就職に及ぼす影響

試用期間中の退職が及ぼす影響

職歴として履歴書に記載した方がいいのか

試用期間で退職しその期間がものすごく短い場合、これを職歴として書くべきかどうか迷うところですが、基本的には職歴欄へ記載した方がいいでしょう。

 
一見小さい事のようですが、会社によっては経歴詐称とされる場合があり、後々トラブルになる可能性があるからです。

 
前職を試用期間中に辞めたことで不採用になる訳ではないため、正直に書いておいた方が気分的にも楽だと言えます。

 
この辺りは応募する企業の規模などによっても異なるため、後々心配したくないのであれば正直に記載しておきましょう。

試用期間で辞めたことは不利になるのか

新しい就職先を探す際に、前職で試用期間中の退職をしたことは不利にならないのか?という疑問を持っている方は多いですよね。

 
実際に短期離職となるため「入社してもすぐに辞めないだろうか?」という目で見られる可能性はありますが、企業側が納得する理由があれば問題視されません。

 
例えば求人情報と実際の待遇が全く異なっていたなど、やむを得ない事情であれば企業側もある程度は考えてくれるものです。

 
短期離職という事実を負い目に感じるよりも、これからの展望や将来の目標など面接で前向きな態度を取ることの方が重要になります。

辞める場合は出来るだけ離職期間を作らないこと

僕は仕事内容や労働環境など、自分と合わないことがハッキリしているのであれば退職を考えてもいいと思います。

 
無理に続けて身体を壊したりしては元も子もないですし、将来を考えるのであれば本当に自分の納得できる仕事に就くべきだと思うからです。

 
私自身、過去に仕事内容が合わず1週間で逃げるように退職した経験があるため、その辺りの気持ちは少しだけ分かっているつもりです。

 
ただ試用期間中の退職を決めている場合は、離職期間をなるべく作らないようにしたほうが次の就職先への印象が良いですね。

 
“短期離職”は退職理由をきちんと伝えることで納得してもらえますが、“離職期間”と言うのはそういった言い訳が出来ない部分だからです。

 
間が空いてしまうと「仕事を辞めた後は何をされていたのですか?」と面接で必ず聞かれますし、期間が長くなると言い訳も苦しくなってきます。

 
なので試用期間の間に辞めるにしても、退職から次の会社への就職は出来るだけ早い方が良いという認識は持っておきましょう。

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